当院がお子さまの治療について心掛けていることは「歯科治療の苦手意識を払拭したい」ということです。
どうしても、子供の頃に怖かった記憶は大人になってからも残っていると考えています。子供の頃から歯科に苦手意識を持たせず、むしろ好きになっていただければ幸いです。
当院が小児歯科治療で大切にしている事
①無痛治療
痛みはお子さんの苦手意識を植え付ける要因になってしまいます。そういったことを極力無くして負担のかからない治療を心がけています。
表面麻酔の使用
痛みが出やすいのが1番初めに注射針を挿入する時です。
注射針での痛みを軽減させるために表面麻酔を使用しています。
細い注射針の使用
通常の麻酔針よりも細い33Gという麻酔針を使用しています。
これを使うことでチクっとした痛みの軽減に繋がります。
痛みを感じにくい部分からの麻酔
歯茎の痛点の関係上痛みがでやすい部分と出にくい部分があります。そこで表面麻酔を塗り、なおかつ痛みが感じにくい部分からの麻酔をしていきます
ゆっくりと麻酔液を注入する
液が急激に入ってしまうと圧力で痛みが出てきます。適切なスピードで休憩を入れながら麻酔を注入することで痛みを抑えていきます。
針を見せない配慮
麻酔をかける際の注射針は歯科治療で使うものの中でも比較的大きいものになってしまいます。大きい器具はお子さまが怖がる要因の1つになることもあります。そこで、なるべく器具を見せないように配慮しています。
②徹底した予防
当院は予防の大切さを重視しています。
お子さまへの歯科治療への苦手意識を植え付けない為には、できるだけ治療しないといけない状況を作らない事にあると考えています
フッ素塗布
フッ素には3つの重要な役割があります。
①初期の虫歯を元に戻す作用がある
②菌が出す酸の働きを抑える
③強い歯の質になり、予防に繋がる
生えてすぐの歯にフッ素塗布する事で、歯質への取り込みがよく効果を得やすくなります。
予防充填(虫歯になりやすい溝を埋める)
シーラントはお子さまによく使われる虫歯の予防法です。
特に、溝が複雑で深い奥歯に使われることが多いです。
シーラントをするタイミングは、奥の永久歯が出てきたタイミングです。
生えてきている途中の歯は、歯質が弱く、隣の歯と段差ができていて非常に磨きにくいので、虫歯になりやすいです。
保護者さまの仕上げ磨き
心身ともに成長段階であるお子さまにセルフケア全てを任せるのは無理があると思います。そこで、保護者さまの協力が重要になってきます。お子さまと楽しく予防ができるように、ご家庭でのお口の中への関心度の向上を目指したいと思います。
定期検診
歯医者での定期検診も予防をする上で重要な要素の1つです。
家でのお口の中のチェックでは見えにくい部分があったりと、難しい部分もあると思います。
そこで歯医者を頼って頂くことで、普段の歯磨きや家での仕上げ磨きを見直し、アドバイスする事ができます。
お子さまの虫歯の進行は大人に比べて早いので虫歯ができてしまっていても、虫歯が小さいうちに治療できる事へも繋がります。
③無理のない治療
当院ではお子さまの意思を尊重し、治療ができる範囲で最高の方法を選択しています。
無理なら無理と諦めるのではなく、治療ができるようになってもらう為にまずは簡単な事から徐々に慣れていってもらい、楽しんでもらえるように、スタッフ一同心掛けております。
練習から始めましょう
虫歯があるから早く治して欲しいという保護者さまの気持ちもあると思いますが、歯科治療では鋭利な器具を用いることがあるため、急に動いたりすると危険です。 慣れるためにも、危険度の少ない事から手をつけていきます。
モデリング法
お子さまは誰かがやっているのを見ると、これは自分もやって大丈夫なんだという認識を持つことができます。
それは保護者さまでも構いませんし、隣のチェアーでやっているご兄弟でも同じことです。
何をしているか見ることで自分もできるという自信を付けていってもらっています。
TSD法
TSD法とは
「tell=伝える、show=見せる、do=する」の略です。
今から何をするのか伝え、使う器具を見せたり触ったりしてもらい、いざ治療を行って行くというものです。
これをすることで分からないという恐怖心が無くなる場合があります。
褒める
お子さまが治療できるようになったら保護者さまは全力で褒めてあげてください。
褒めることでお子さまは嬉しくなり、歯科治療を好きになってくれるきっかけ作りができるかと考えています。
④将来を見据えた考え
お母さまにお子さまのお口の中で気遣って欲しいのが、将来永久歯に交換した時に健康なお口の中になるかどうかです。
「乳歯の間は将来に向けての練習」といった考えもできます。
約6歳頃から永久歯に交換されていくのですが、その時にしっかりとした永久歯を守るためのブラッシングや歯科治療ができるように一緒に練習していきましょう。
歯並びに関しては虫歯ができ、歯を残せなかった場合両隣の歯が無くなった方は寄ってきてしまいます。そうなってきますと永久歯に交換される際に歯が並ぶスペースが足りなくなり歯並びが悪くなってしまいます。
虫歯が無くても、遺伝や顎の成長の遅れなどにより歯が並ぶスペースが足りないという事も起こってしまうので、そういった事も定期的に検診をすることで、手を打って行くことができます。
お子さまのお口の健康を一緒に守っていきましょう。